私たちは皆様の人権を尊重し、質の高い医療を提供します。

小児科

舞鶴医療センター 小児科公式ブログ

1.当科の特色

当小児科は北近畿随一の規模であり(京都の、近畿の)「北の砦」と呼ばれ、診療圏として東は福井県小浜市、南は京都府福知山市、西は久美浜町まで広くおおよそ舞鶴市を中心に半径40kmの地域をカバーしています。特徴としては、第一に認可NICU 3床を有しており、新生児・未熟児医療に尽力しています。第二に各分野の専門医が常勤しており、専門性が高くかつ高度な医療を提供しています。例えば小児の腎生検が可能であり難治性の小児腎疾患の治療を行い、また日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)参加施設として小児の血液系悪性腫瘍の治療を行っています。第三に舞鶴支援学校行永分校が併設されていて、治療を続けながら手厚い教育を受けていくことができ、医療と教育の現場の関係が密接であることも特徴です。

2.スタッフ紹介

所属医師 専門医など
小松 博史(副院長) 小児科専門医・指導医、腎臓専門医・指導医、インフェクション・コントロール・ドクター、 日本周産期・新生児医学会新生児暫定指導医、新生児蘇生法「専門」コースインストラクター
今井 朝彦(医長) 小児科専門医、周産期専門医、小児慢性特定疾病指定医
岡本 賢治 小児科専門医・指導医、血液専門医
鶴川 慎一郎 小児科専門医、周産期専門医、小児慢性特定疾
松村 うつき 小児科専門医、小児感染症指定医、小児慢性特定医、こどものこころ相談医
宇田 大祐
藤田 尚江
合田 武史(非常勤)
前田 裕史(非常勤) 小児科専門医
河辺 泰宏(非常勤) 小児科専門医
池田 和幸(非常勤) 小児科専門医、小児循環器学会専門医
梶山 葉(非常勤) 小児科専門医、小児循環器学会専門医

3.現在の詳細欄

入院診療の紹介

入院病棟は、2014年度に一層の充実を目指して「母子保健・小児医療センター」と名称変更されました。
また、2018年7月31日より、近畿ブロック小児がん連携病院(類型1)に指定されています。

1.新生児医療

当院は京都府亀岡市以北から丹後半島・若狭湾地方で唯一認可NICU3床を有しており、京都府における地域周産期サブセンターとして周産期・新生児医療に積極的に取り組んでいます。基本的にどのような在胎週数であっても受け入れています。実績としては、全入院数は120人/年前後、超低出生体重児が数人/年、極低出生体重児が10~15名/年程度です。NICU入院患者の約30%は人工呼吸器管理が必要なベビーです。これは非常に高い数字ですが、この地域での病的新生児・早産児の最終的な受け入れの役目を負っている証拠です。2014年春に脳低温療法を、2016年春にNO療法も導入し、新生児期の代表的な集中治療を要する新生児重症仮死および新生児遷延性肺高血圧症の治療が可能となりました。現在に至るまでにすでにそれぞれ20例近くの実績を挙げています。また同時期から周産期専用ドクターカーも始動し、迎え搬送などを行い近隣分娩施設への「mobile NICU」として活動しています。

2.一般小児医療

一般小児医療として頻度の高い、呼吸器疾患、消化器疾患、腎臓疾患、血液疾患、神経疾患、感染症、川崎病などの入院治療を行っています。また地域の中核小児科として集中治療が必要な児の治療にも対応しています。

特徴としては、第一に小児の腎生検が可能であり、年間10例(追生検を含む)程度行っています。極めて稀少な難治性腎疾患や透析例を除き、当科での対応が可能です。第二に日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)参加施設として小児の血液系悪性腫瘍の治療を行っています。年間平均2例程度の新規白血病患者の治療を行っています。
また近畿ブロック小児がん連携病院に指定されており、より高度な治療を要する場合には小児がん拠点病院である京都府立医科大学附属病院小児科と連携し治療を進めています。第三に入院施設を要する精神科と連携し、摂食障害や不登校、心身症の治療を必要に応じて入院治療として行っています。第四に併設されている舞鶴支援学校行永分校(http://www1.kyoto-be.ne.jp/maizuru-yukinaga-s/)と協調し、長期入院児童の学校生活支援や教育面でのサポートが可能となっています。

外来診療の紹介

特に診療内容に制限を設けない一般外来(平日午前9~11時)に加え、より専門的な診療に関しては各分野の専門外来を行っています。

※なお2022年4月より新型コロナウイルス感染症の小児への拡大のため一般外来診療も全て予約制とし、また発熱や呼吸器症状のある方は場所を分けて診療させて頂いております。

予防接種外来につきましては、小児への新型コロナワクチン接種を進めていくため現在閉鎖させて頂いております。重篤な基礎疾患をお持ちで当科にかかりつけの方に関しましては主治医の方から個別に予防接種が可能な場合もありますのでご相談ください。

専門外来(予約制)の紹介

専門外来の受診を希望される方も、初めての場合には午前の一般外来を受診してください。診察を受けていただき、適切な専門外来の受診へとつなげていきます。 医療機関や医院からのご紹介患者さんの受診につきましては、地域医療連携室を通じてご相談いただければ、適切な専門外来に、ご希望の日時での予約が可能です。

1.アレルギー外来

気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を持つ子供たちのための外来です。日帰りの食物負荷試験なども行っていますので、除去食のことなどもご相談いただけます。エピペンについても遠慮なくご相談下さい。

2.神経外来

てんかん、精神運動発達遅滞などの神経筋疾患を持つ子供たちのための外来です。 舞鶴こども療育センターとは緊密に連携し、医療と療育の間の垣根のできるだけない診療を目指しています。

3.発達外来、フォローアップ外来

早産児や低出生体重児、その他新生児疾患をもっていた乳幼児の精神・運動発達を経過観察するための外来です。理学療法や言語療法などの療養面では、舞鶴こども療育センターと連携をとっています。

4.血液外来

白血病や悪性リンパ腫などの血液系悪性腫瘍や貧血、血小板減少症などの血液疾患を持つ子供たちのための外来です。日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)や小児白血病研究会(JACLS)に所属し、また京都府立医科大学附属病院小児科と綿密な連携をとっており、スタンダードかつ適切な治療が受けられます。神経芽腫などの固形腫瘍については、手術療法・放射線治療は拠点病院で受けていただきますが、小児がん拠点病院連携施設カテゴリー3:長期フォローアップ施設として「長期フォローアップ外来」を設置しており、化学療法や治療後のフォローについては対応可能となっています。

5.循環器外来

生まれつきの心臓病、川崎病、不整脈、心筋症などの疾患を持つ子供たちのための外来です。 学校心臓検診で指摘された異常などの診療も行っております。

6.内分泌・代謝外来

糖尿病、甲状腺疾患、低身長などの内分泌疾患をもつ子供達のための外来です。京都府立医科大学附属病院小児科と連携していて、新しく導入されたタンデムマスによる新生児マススクリーニングで発見されるまれな疾患にも対応しています。

7.慢性疾患外来

特に分野の制限なく、慢性的な疾患を持つ子供たちのための外来で、小児科部長が担当しています。慢性糸球体腎炎・ネフローゼ症候群などの慢性腎疾患、夜尿症、起立性調節障害、肥満などの病気のお子さんが通っています。

8.予防接種外来 (2022年4月より停止しております)

各種予防接種を行っています。卵などにアレルギーを持っていたり、様々な基礎疾患を持っている子供たちの予防接種にも対応しています。スケジュールがわからない場合やどれを接種すればいいのかがわからない場合などには、午前中の一般外来を受診してお尋ねください。最適なスケジュールをご提案します。予約の際には必ず母子手帳・問診票・接種券を持参して、平日午前9時~午後4時30分頃までに(できるだけ午後1時~3時の間に)小児科外来までおこしください。

なおインフルエンザの予防接種に関しては、秋~冬の時期に毎週火曜日午後に行っています。