お食事のお話コーナー
風邪予防の食事について (平成24年12月)
風邪予防の食事について
風邪は万病の元で、疲労がたまっていたり、寝不足、食生活の乱れなどで、抵抗力が弱まっていると、こじらせて、気管支炎や肺炎など命に関わる病気につながる事もあります。風邪を予防するには、外から帰ってきたらすぐに「手洗い・うがい」で風邪の原因となるウイルスを排除する事が大原則!その上で、常日頃からウイルスに負けない、体づくりを心がけましょう。
~基本は、バランスの良い食事~
体の抵抗力を高める為には、とにかくまず栄養をバランスよく食べる事です。
バランスが良い食事とは・・・
エネルギーとなる糖質を多く含む主食と
丈夫な体をつくる蛋白質を多く含む主菜、
ビタミン・ミネラルを多く含む野菜類の副菜を揃えた食事をいいます。
風邪予防も含めて、健康な毎日を送るには、
まずは、バランスの良い食事から。とっても大切な事ですね。
~さらに、抵抗力を高めるには・・・~
そして、風邪予防の為に、さらに抵抗力を高める栄養素として、ビタミンAとビタミンCをおすすめします。風邪の原因となるウイルスは、目や鼻腔などの粘膜から侵入します。ビタミンAには、この粘膜を強化する働きがあります。ビタミンAは、レバー・うなぎ・モロヘイヤ・かぼちゃ・ほうれん草などに多く含まれています。
また、ビタミンCはコラーゲンの生成や強度に必要な栄養素であり、コラーゲンは血管や各種細胞同士を繋ぐ働きがあります。不足すると血管や皮膚、粘膜がもろくなり、出血や感染を起こしやすくなります。ビタミンCはレモンやイチゴ・オレンジ・菜の花・ブロッコリー・カボチャ・蓮根・じゃが芋などに多く含まれています。
~風邪をひいた時の食事~

風邪をひいてしまったら、栄養補給・保温・安静に努め初期段階で治すことが一番です。
体がウイルスと戦っている時は、胃腸の機能が低下しています。
アルコールや脂肪、食物繊維が多い食べ物などの消化の悪い食べ物は避けて、消化の良いお粥やうどんに、卵や低脂肪高蛋白の白身魚や鶏ささみなど組み合わせあっさり仕上げたり、ホットミルク、ココア、コーンスープなど食べやすいものを摂りましょう。
また、発熱や下痢が伴う時は、水分をしっかり摂る事も忘れずに!
2012年12月の掲示献立表より
秋の味覚 ・さつまいも (平成24年11月)
秋の味覚~さつまいもについて~
~さつまいも~
中央アメリカを原産地とし、紀元前から栽培されていたことが分かっています。コロンブスがヨーロッパに伝え、日本では江戸時代に栽培が始まりました。
痩せた土地でも育つので、日本でも世界大戦後の食糧難を支えましたが、それが苦い思い出となり、芋嫌いの方もいらっしゃるそうです。
現在では、品種改良もすすみ、たくさんの種類が市場に出ておりますが、その主成分はでんぷんで、加熱すると一部が分解され甘みが増します。
ビタミンCは、芋類の中で一番豊富であり、でんぷんで包まれているため、熱で壊れにくいのが特徴です。ビタミンCは、細胞同士を結合させるコラーゲンを合成して、血管や皮膚の健康を保つ働きがあり、体の抵抗力を強化します。
また、食物繊維もたっぷり含まれているので、便秘の改善の効果が期待できます。
体を強くきれいにしてくれる旬のさつまいもを食べて、健康的な生活を送りましょう。
~紫芋~
紫芋ソフトクリームに紫芋チップス・・・紫芋を使った食品が人気ですね。単に色がめずらしいという理由だけでなく、その成分の機能性が注目されています。
紫芋の色素に含まれるアントシアニンは、ブルーベリーや赤ワインに含まれているポリフェノールの一種です。
このポリフェノールには、体内で発生した強力な酸化力を持つ活性酸素を抑える力が備わっており生活習慣病や老化の予防に高い効果があるといわれています。
~さつま芋の種類~
世界には3000~4000種類あると言われていますが、日本で栽培されているのは数十種類だそうです。
一部を紹介します。
≪主なさつまいもの種類≫
紅あずま | 東日本で多く栽培されている |
鳴門金時 | 西日本を中心に栽培されている品種 |
安納(あんのう)いも | 種子島特産 オレンジ色の果肉で甘味と粘りが強い |
黄金千貫 (こがねせんがん) | 焼酎の原材料として有名 皮も果肉も白いのが特徴 |
2012年11月上旬・中旬・下旬の掲示献立表より
米粉について (平成24年10月)
米粉について
日本の食文化を支えてきた米。
ご飯として食べる米だけでなく、米の粉もまた、上新粉、白玉粉、道明寺粉などとして、せんべいや団子を始めとする和菓子の原料に用いられてきました。
最近では、米の消費量を伸ばそうという国の政策としての背景もあり、製法技術の革新や商品開発の発展に伴い、パンやケーキ、麺類にも米粉の用途が広がっています。
米粉で作られたパンや麺は、弾力があって柔らかく粘りつくような食感があります。
また、小麦粉よりも油の吸収率が低く、天ぷら粉を米粉で揚げると、油切れが良いので、さっぱりヘルシーに食べる事ができます。
また、最新技術により、健康食品として注目度が高い玄米を利用した「玄米パン」も登場しています。
玄米とは、お米からもみ殻を除き、外皮や胚芽やぬかを残したものであり、
白米よりビタミン・ミネラル・食物繊維を多く含んでいますが、独特の風味あり、少々クセがあります。
玄米パンなら、普通の食パンに比べ、弾力があって柔らかく粘りつく様な食感で満腹感が得られ玄米をより美味しく食べる事ができるのです。
玄米は精白白米に比べ下記の栄養素が豊富なため、健康食品として注目されています。炊飯前の玄米と精白米で比較すると・・・
糖代謝の働きを助ける役割や皮膚や粘膜の健康維持に効果をもつビタミンB1は精白米の5倍。酸素の運搬役であり不足すると貧血の原因となる鉄については、精白米の2.6倍。また、食後の血糖値の急激な上昇やコレステロールの吸収を抑制、整腸作用があり便秘の予防にも効果的な食物繊維は、精白米の2.3倍玄米に多く含まれています。
食料自給率アップの為にも健康の為にも、米粉を利用してみてはいかがでしょうか?
2012年10月上旬・中旬・下旬の掲示献立表より