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ご挨拶

院長からのご挨拶

独立行政法人国立病院機構     
舞鶴医療センター 院長 法里 高

 明けましておめでとうございます。
 皆様におかれましては、輝かしい新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
また、平素より、当院の病院運営、日常診療におきまして、ひとかたならぬ御高配にあずかり、深く感謝申し上げます。

 今年の冬はエルニーニョ現象が続いており、全国的に見ても、例年より少し気温が高くなりそうだ、という予報が出ております。毎年この時期は、雪が多く降り積もった際の対応に頭を悩ませておりますが、今年はもしかしたらその回数が少しは減るかもしれない、と希望的観測を抱いております。

 

 さて、先日、2018年の世相を表す「今年の漢字」が発表されておりましたが、平成の最後を飾ったのは、「災」の1文字でした。振り返ってみますと、4月に島根県西部地震、6月には大阪府北部地震と西日本豪雨、9月には北海道胆振東部地震と、それに伴う道内全域停電(ブラックアウト)、また台風も非常に強い勢力の21号、24号といったものも含めて、例年より多い29個が発生しました。様々な災害に見舞われ、被害を受けられた皆さまにおかれましては、心よりお見舞い申し上げます。
 当院に関しましては、幸いなことに建物やスタッフに対する甚大な被害はありませんでしたが、改めて、災害に対し日ごろからの準備を入念に行うことがとても大切である、ということを強く認識させられる1年となりました。

 

 災害医療に関しては、私が院長に就任して以降、常に課題として意識する事柄でありました。中丹地域における災害拠点病院の機能は、市立福知山市民病院が担っておられますが、当院としても、この舞鶴地域において中核的な役割を担う総合病院として、災害発生時には傷病者の受け入れや医療班の派遣といった事項をはじめ、地域住民の皆さまへの医療提供という点で、様々な形で貢献することが重要な責務であると、常々感じております。
 また、この地域において災害対策を考えるうえで切っても切り離せないのが、原子力災害対策です。
 当院は高浜原子力発電所から直線距離で約11キロメートルの場所に位置しており、国際原子力機関(IAEA)の国際基準によるところのUPZ圏内(原子力発電所から概ね5キロメートルから30キロメートル圏内)ということになり、もし仮に原子力発電所で事故発生等の緊急事態となった場合には、予防的な防護措置を含め、段階的に屋内退避、避難、一時移転を行う必要があります。それと同時に、当院は京都府から原子力災害医療協力機関にも登録されておりますので、原子力災害発生時には、被ばく患者等に対する初期診療(救急処置や簡易な除染等)や安定ヨウ素剤の配布支援等の役割を担うことになります。一般的には、原子力発電所の事故は、地震や津波といった自然災害を起点として二次的に複合発生することが考えられますので、通常の災害対策に加え、原子力災害対策についても並行して力を入れていかなければなりません。

 

 上記のような状況を踏まえ、当院としても様々な取り組みを推し進めております。

 

 まず、設備面においては、京都府の原子力災害対策施設等緊急整備事業費補助金を用いて、精神科病棟の陽圧化工事を施工いたしました。こちらは平成30年3月に工事が完了したところです。これにより、仮に原子力発電所の事故等で放射性物質が飛散したとしても、陽圧装置を稼働させることによって、精神科病棟内においては一定の期間、放射性物質の建物内への侵入を防ぐことができます。
 また、スタッフの教育面においては、国立病院機構近畿グループの支援を受け、機構内のDMAT(災害派遣医療チーム)隊員である、経験豊富な医師、看護師等を講師としてお迎えし、院内職員向けに研修を繰り返し行っているところです。最終的な目標としては、大規模災害訓練を定期的に実施し、院内職員全てが当事者意識を持って、災害対策に携わることができるレベルにまで底上げを図っていきたい、と考えております。

 

 災害大国と言われる日本では、いつ、どのような災害に遭遇したとしても不思議ではなく、それ故に完璧な対策を施すことは困難を極めますが、だからこそ、日々の地道な積み重ねや、準備を怠ることなく継続的に取り組む不断の姿勢が求められるものと思います。これらは一朝一夕で達成できるものではありませんが、常に高い問題意識を持ち続け、院長自ら、職員の先頭に立ち、今後も重点課題の一つとして取り組んでいく所存です。

本年も一年、どうぞよろしくお願い申し上げます。