内科

当科は一般内科、主としてがん疾患、糖尿病、高血圧症、脳卒中、腎疾患、血液疾患、感染症、膠原病などの疾患の治療を担当しています。また、循環器科、消化器科、呼吸器科への橋渡しとしての役目も担い、高齢化社会の到来により増加している、いわゆる生活習慣病、がん等への診断・治療に率先して取り組んでいます。

がん疾患治療
RI(放射性同位元素)検査、MRI(核磁気共鳴)、CT、血管造影、超音波診断装置等を駆使しての検索を行い、本来の内科的治療のみならず放射線科と連携し、リニアック(放射線治療)、温熱療法等の最新の治療を行っています。
糖尿病治療
まず、食事指導、運動療法の指導を行い、薬物療法やインシュリン療法の適応を決め、自己血糖測定について指導しています。
高血圧症治療
ほとんどの場合、本態性(原因不明の)高血圧症です。24時間連続して血圧を測定し、その日内変動に併せて血圧のコントロールを行っています。
脳卒中について
脳外科、神経内科と連携をとりながら、急性期、慢性期(リハビリ等)の治療を行っています。そして、糖尿病、肥満に対する栄養指導、痛風に対する尿酸のコントロール、高コレステロール血症の食事指導、高血圧症に対する塩分制限等の指導を医師、栄養士により行っています。

内科は、あらゆる疾患の最初の窓口です。何科を受診すればよいかかわからない患者様を最もふさわしい科へと振り分ける役目もしております。


呼吸器科

呼吸器科とは内科の一分野で、肺や気管支、胸膜等の病気を専門に診る科です。主に、肺がん・肺炎・肺気腫・気管支炎・気管支喘息等の患者さんの診療を行っているのですが、特に、肺がんは高齢化社会の到来とともに最近、急激に増加しており、肺結核に代わり国民病となりつつあります。

当院では、この肺がんに対してCT、MRI、シンチグラム、気管支ファイバースコープ等それぞれ最新の機器を駆使して、その早期発見や迅速で正確な診断に努めています。 また、治療面においても最新のリニアック装置による放射線治療が可能であり、 手術のできない患者さんに対しても化学療法(抗がん剤による治療)と併用し、治癒を目標に最新で最良の治療を行っています。

その他、最近、これも増加傾向にある気管支喘息においては発作治療だけでなく、発作が生じないようにするために定期的な吸入を中心とした治療を行っており、多くの方々に効果を上げています。

老人に多い肺気腫や肺結核後遺症、肺繊維症など慢性肺疾患においては吸入や内服治療の他、在宅酸素療法(自宅で酸素吸入を行う治療法)等も積極的に取り入れて治療にあたっています。

さらに、予防活動として肺がんはもちろん、他の多くの呼吸器の病気の原因となっている喫煙をやめていただけるよう、その手助けとして、ニコチンガムなども取り入れて喫煙相談を行っております。


循環器科

循環器では心臓や大動脈、高血圧症、高脂血症等の疾患を診断・治療致します。

診療対象となる症状

以下の症状をお持ちの方は、どうぞお気軽にご相談下さい。

診療内容

循器科を受診されますと、まずお話をお聞きし(問診)、診察をし、心電図やレントゲンを取ったり、血液・尿検査を行います。 さらに、必要な方は、血液検査や心臓超音波検査(心エコ一)やトレッドミル負荷検査・(ベルトコンベアー).心臓核医学検査(アールアイ)などの検査を行います。

当院では、さらに心臓カテーテル検査、電気生理学検査、経皮的冠動脈拡大術(狭心症、急性心筋梗塞に対するバルーンの治療)、人工ペースメーカー埋め込み術など、また高脂血症に対するコレステロール吸着除去治療も行っています。


消化器科

消化器科とは、食道、胃、小腸、大腸などの消化管と、それ以外の肝臓、胆のう、胆管、膵臓の疾患を専門的に診療する科です。 実際には、腹部超音波検査、上部(食道、胃、十二指腸)・下部(大腸)のX線造影検査、内視鏡検査、CT、MRIなどの検査を必要に応じて施行し、診断のみならず治療に役立てています。

当院消化器科では、良性疾患・悪性疾患を問わず標準的な治療をできる限り確実かつ安全に施行するように心がけていることは勿論のこと、学会の情報にも幅広く目を向け、先進的な治療も積極的に導入するように日々努力しています。

上・下部消化管内視鏡

電子内視鏡システムで、検査中に患者さんにモニター画面を見ていただきながら、わかりやすく説明しています。複数名での診断で、より診断結果が確実になり、治療手技も円滑に行えます。また、平成9年春より超音波内視鏡を導入し、疾患の進行度や質的診断に役立てています。

治療内容としては、

  1. 潰瘍からの出血に対する内視鏡的止血術(エタノール局注、ヒートプローブ焼灼、クリップ)
  2. ポリープや早期癌に対する内視鏡的切除術
  3. 食道胃静脈瘤に対する内視鏡的静脈瘤結紮術(静脈瘤を輪ゴムのようなものでしばって潰瘍をつくり静脈瘤を消退させる)、硬化療法(ある薬剤を血管の内外に注入し静脈瘤をつぶす)
  4. 腫瘍や手術後の狭窄に対するバルーン(カテーテルという細いチューブの先端にとりつけた風船のようなもの)拡張術やステント(金属やプラスチックでできた管状のバイパスをつくる器具)の留置
  5. 内視鏡的胃瘻造設術(X線や超音波も併用してより安全に、30〜40分で終了しています。)

また最近保険適用になったヘリコバクター・ピロリ菌陽性の胃・十二指腸潰瘍患者さんに対する除菌療法が、速やかにできるように、内視鏡検査中に積極的に同細菌の検出を施行しています。

肝、胆のう、胆管、膵臓

肝腫瘍や膵腫瘍については、高速連続撮影の可能なCTで、1cm程度の腫瘍でも、高率に描出可能です。 また、平成7年に導入したMRIを利用すると、体に対する負担がほとんどなく胆管、膵管を描出することが可能となり(磁気共鳴胆管膵管造影:MRCPという)、従来の超音波検査、CTと組み合わせることにより、診断能が向上しています。

これら超音波・CT・MRIや内視鏡を利用して、実際には以下の検査や治療を行っています。

  1. 肝腫瘍に対する超音波、CTを使っての生検(組織を一部採取して病理検査を実施)やエタノール局注療法
  2. 血管造影とCTを組み合わせて肝臓の小病変の検出や良悪性の鑑別に役立つアンギオCT
  3. 腫瘍による閉塞性黄疸(胆管が詰まって胆汁がながれなくなる状態)に対する胆管ドレナージ(細いチューブを留置して胆汁が流れるようにバイパスを作成)やステント留置(表面をカバーしたメタリックステントを使用)
  4. 胆管結石に対する内視鏡的乳頭切開術とそれに続く結石除去
  5. 急性胆のう炎に対する超音波下ドレナージ
  6. 膵癌などによる疼痛に対してCTガイド下腹腔神経ブロック
  7. 血管撮影装置(DSA)を利用して、肝腫瘍やその他の疾患に対して動脈塞栓術や薬剤の動脈内注射(定期的に行う時には、動脈内にカテーテルを、皮下にリザーバーを留置して簡便に行えるようにしています。)
  8. 孤立性胃静脈瘤に対する静脈瘤塞栓術(いわゆるBRTOやTJO)

最後に、吐・下血をきたす消化管出血や、胆管結石による急性化膿性閉塞性胆管炎などの疾患に対する治療は、緊急性を要することが多いのですが、当院では常に専門医が待機しており、緊急時にも十分対応できる体制をつくっています。

また、従来の治療に比べてより効果があり安全に施行できるような先進的治療法があれば、積極的に取り入れるように日々努力しています。


小児科

予約制の外来を受診希望される方は、平日の午後2時から5時の間に、小児科外来までお電話でご連絡下さい。

一般外来は午前中の診察ですが、緊急の場合は時間外でも診察していますので、予めお電話でご連絡の上、お越し下さい。

外来診察 (※)は予約制

 
午前 一般外来 一般外来
(※)神経外来
一般外来 一般外来
(※)神経外来
一般外来
(※)発達外来
午後 (※)アレルギー外来
(※)学校保健外来
(※)腎外来 (※)アレルギー外来 (※)予防接種 乳児検診
(※)発達外来
11時より 第1週
(※)心臓外来
(超音波検査)
  第3週
(※)心臓外来
偶数月の第4週
(※)心臓外来
 
午後   第3週
(※)血液外来
  第2,4週
(※)肥満外来
第2週
(※)代謝外来

専門外来の紹介(予約制)

アレルギー外来
主に気管支喘息を中心としたアレルギー疾患を持つ子供達のための外来
神経外来
てんかん、精神発達遅滞などの神経疾患をもつ子供達のための外来
腎外来
ネフローゼ症候群や腎炎などの腎疾患をもつ子供達のための外来
肥満外来
肥満の子供達のための外来
発達・神経外来
低出生体重児その他新生児疾患をもっていた乳幼児の精神・運動発達を経過観察するための外来
学校保健外来
学校生活を送る上で様々な問題や悩みをもつ子供達のための外来
血液外来
貧血、血小板減少症その他の血液疾患をもつ子供達のための外来
心臓外来
心奇形、不整脈などの心臓疾患をもつ子供達のための外来
代謝外来
糖尿病、甲状腺疾患、低身長などの代謝、内分泌疾患をもつ子供達のための外来

小児科病棟

母子医療センター
一般病床
肺炎、腸炎などの急性疾患をもつ乳幼児の治療を行っています。
新生児集中治療室(NICU)
京都府周産期医療情報システムにおける北部サブセンターとして、中丹、丹後、福井嶺南地域で出生する低出生体重児、重症新生児などの治療を行っています。
6号病棟

肺炎などの一般的な疾患の治療の他に、気管支喘息、ネフローゼ症候群、慢性腎炎、肥満などの長期にわたる治療を必要とする子供達のための病棟です。治療が長期に及ぶ場合には併設の京都府立舞鶴養護学校に通いながら、治療を行っています。


耳鼻咽喉科

日本では、耳鼻科は頭頸部外科を兼ねています。顔や首が腫れてきたとき、スポーツや事故で鼻や顎の骨が折れた時、あるいは声がれやめまいの時、一般的には、耳鼻科の病気であることが多いので、以下の症状に思い当たる場合は、一度、受診されることをお奨めします。

診療内容

中耳炎
急性中耳炎は小児に起こりやすく、耳痛や耳垂れ、発熱などを生じますが、治療には、局所処置と内服薬を使います。
慢性中耳炎の場合は、難聴や時には耳垂れを生じるのですが、これを完治させるためには手術が必要です。 滲出性中耳炎は小児と高齢者に起こりやすく、鼓膜の内側の空間に液が貯まり、難聴となります。局所処置で治療しますが、難治性の場合には鼓膜を切開しチューブを入れる手術を行います。
難聴
音を伝える部分の異常については局所処置と手術が治療の中心です。
音を感じる部分の病気の治療は主に薬で治療しますが、症状が出た後早期に治療できなければ回復は困難となります。加齢に伴う難聴に対しては治療法はなく、高度難聴の場合は補聴器の使用をお薦めしています。
鼻血
小児の鼻血のほとんどは、鼻の左右を隔てる仕切の前方部からのものです。この部分には細い血管が網状に存在するため、出血しやすいのですが、特にアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などがあると粘膜が弱りすぐに傷つき出血します。
高齢者、特に高血圧の方の出血は鼻の奥の動脈から出ていることが多く、大量出血で輸血が必要となることもあります。
アレルギー性鼻炎
まず、アレルギーの原因が何であるかを知り、それを自分の体から遠ざけることが必要ですので、まず原因を血液検査で調べます。 原因を除去できないときや症状が強いときには薬を使用しますが、それでも改善しない場合には、電気やレーザーで鼻の粘膜を焼いたり、アレルギーを起こす神経を切る手術を行います。
副鼻腔炎
蓄膿症とも言われ、以前は治療が困難な病気でしたが、最近は有効な内服薬が開発され、軽症の方は薬と局所処置だけでも完治することが多くなりました。 しかし、重症の方には手術が必要です。手術は鼻の穴から内視鏡を入れて行う方式なので、侵襲が少ないため幼稚園児や高齢者に対しても安全に行えます。
扁桃炎
急性扁桃炎では、のどの痛みと高熱が生じまず。内服薬や点滴で治療を行いますが、重症の場合には入院が必要となることもあります。
慢性扁桃腺炎で年に何回も症状が悪化する方や、扁桃腺が原因で起こる腎臓や皮膚の病気にかかっておられる方には、扁桃腺を取り除く手術を行います。
いびき
まず、いびきの原因を見つけた後、鼻づまりが強い場合は薬や手術により鼻で呼吸できるようにします。
のどが原因の場合には扁桃腺とその周囲の粘膜を切り取り、いびきの出所を少なくするとともに呼吸をしやすくする手術を行います。
いびきをかかれる方の中には、睡眠中に一時的な呼吸停止を繰り返す方がおられます。これは睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる病気で、突然死の原因のひとつと考えられています。
声がれ
声帯ポリープは大声をよく使われる方に発生します。発声をひかえれば縮小しますが、それが無理な場合は手術を行います。
ポリープ様声帯は喫煙の慢性刺激で声帯が水ぶくれとなったもので、重症では息苦しさを感じることもあります。 治療は、禁煙した後で、手術を行います。喉頭ガンでも初期には声がれ以外に症状のないことが多く、診断には喉頭部の観察が必要です。
頸部腫瘤
食事をすると顎の下が腫れ、痛みが出る場合には唾石が疑われます。検査で、この石の存在が確認されたら摘出手術を行います。耳下腺や顎下腺が徐々に大きくなってきた場合は腫瘍が考えられるのですが、良性のものであっても、基本的には手術で摘出します。
甲状腺の腫瘍では、良性で小さければ定期的な診察と検査で経過をみていきますが、悪性が疑われる場合や良性でも大きなものであれば美容面も考え手術を行います。
頸部には多数のリンパ節があり、腫れることがあります。押さえると痛みがあったり熱を持っている場合は炎症が考えられ、薬で治療します。徐々に大きくなったり、数が増えてきた場合には、がんの転移も疑ってみる必要があります。 リンパ節転移の場合、原因となるがんは耳鼻科領域に隠れていることが多く、早期に見つけだし、両者を同時に治療することが重要となります。

放射線科

放射線科は、診断部門・治療部門にわけられ、常勤医師2名(うち放射線専門医1名)、診療放射線技師9名が在籍しています。

診断部門
X線撮影装置、X線テレビの他、最新鋭のCT、MRI、DSA(血管撮影)装置、ガンマカメラ(RI)、超音波診断装置といった高額医療機器での治療を行っています。 また、各科と緊密な連携をとりながら画像診断を行っており、病気の診断、治療方針決定に寄与しています。
治療部門
リニアック型放射線治療装置など、精度の高い放射線治療計画装置を用いて癌をはじめとする悪性腫瘍の治療を行っています。 また、画像診断装置を駆使しながら、病変に集中して薬を注入する 動注療法など、手術に比べ侵襲の少ない患者様に優しい治療も行っています。
治療外来は毎週木曜日午後1時からのみ。(初診の場合は、要電話予約)

眼科

診療対象となる症状

白内障、緑内障、糖尿病性網膜症、眼底出血、網膜剥離、結膜炎、ドライアイ、子供の弱視、近視、遠視などの診断及び治療

治療面でも、白内障手術、緑内障手術、白内障緑内障同時手術等を中心に、糖尿病性網膜症、眼底出血、緑内障に対するレーザー治療なども積極的に行っています。


麻酔科

麻酔科は手術の時の麻酔を担当しています。ただ麻酔をかけるだけではなく患者さんによって異なる身体の状態に併せて麻酔の方法や合併症に対する治療法を決定します。 さらに全身状態の悪い患者さんの場合には、手術方法の変更を主治医に求めることもあり、手術中の患者さんの安全を第一に考え、最良の医療を受けられるよう努力しています。

麻酔の種類

麻酔には大きく分けて3つの方法があります。局所麻酔、伝達麻酔、全身麻酔の3つです。麻酔科が担当するのは後ろの2つです。

局所麻酔
小さな手術の場合、手術するところに麻酔薬を注射して痛みを取るのが局所麻酔です。
伝達麻酔
局所麻酔では十分に痛みをコントロールできない場合に行われるのが伝達麻酔です。
伝達麻酔の代表的なものが下半身麻酔と呼ばれている腰椎麻酔(脊椎麻酔)で、これは、腰から脊髄近くに麻酔薬を注射する方法です。下半身の手術に行われています。
全身麻酔
大きい手術や上半身の手術の場合、全身麻酔が行われます。全身麻酔では、手術中患者さんの意織はありません。多くの場合、伝達麻酔の一種の硬膜外麻酔を併用しています。硬膜外麻酔は手術が終わった後も必要な日数だけ痛みを取ることが可能です。

麻酔の安全性

今日の麻酔は大変安全なものになっています。もちろん、普通の生活と同じというわけにはいきませんが、例えば飛行機に13時間乗って事故に遭う確率と、全身麻酔を1回受けて事故に遭う確率はほぼ等しいそうです。 これは宝くじを10枚買って1等に当たる確率に等しいという非常に小さな確率です。皆さん、安心して麻酔を受けて下さい。

※参考文献:「全身麻酔のすすめ」橋内章・中村匡信著 真興交易医書出版部(ISBN4-88003-114-3)

麻酔科の仕事は他にもありますか?

あります。麻酔科の仕事は痛みをとることです。この技術を使って痛みの治療をしています。帯状疱疹(いわゆるヘルペス)やガン性疼痛など痛みが主症状となる病気に対してペインクリニックを行っています。 現在のところは外来を開いておりませんが、外科・内科・皮膚科などから紹介していただいております。

また、手術室での知識と経験を生かして救急救命や集中治療室(ICU)での患者さんの治療も麻酔科の得意とするところです。


精神科

精神科は全ての心の問題や心の病の相談、診断、治療を担当していますが、心や精神の問題と脳神経は密接に関係していますので、両方診ることもあります。 私たちにとって心の問題は大きく、大切なものですの、。精神科を受診されることは決して恥ずかしいことでも不名誉なことでもありません。

診療対象となる症状

以下のような悩みをお持ちの方もお気軽に受診して頂けます。

本人の来院が難しい場合は、家族面接から始めることも出来ますし、授業の終わる夕方の予約診療も行っています。関係診療科と連携した診療も行い、必要に応じて、各種公的施設への紹介も行っています。当然の事ながら、各世代を通して知的障害やてんかん、鬱病、精神病の診断、治療、相談を実施しています。

入院について

155床の11号精神科病棟と、15床の3号神経内科病棟が主ですが、病状や年齢に応じて他科病棟を使用することもあります。最近では身体の病気と同じように精神科におけるリハビリテーションの重要性が言われています。

精神科病棟には生活療法を主とした作業療法室が、外来部門にはスポーツと心理療法を主としたデイケアセンターがあります。それぞれ個々の状態に併せて退院や社会復帰を目指しています。


神経内科

神経内科は、脳・脊髄・末梢神経・筋肉に関する病気を扱っている診療科で、神経内科専門医が常駐しています。

脳卒中、脳腫瘍、パーキンソン病をはじめとする神経変性疾患、脳炎、認知症、末梢神経障害、筋炎、てんかんなどの診断・治療を行っています。 また、当院は日本神経学会の教育施設に認定されています。専門外来として、頭痛外来・神経難病外来を開設しています。また、脳ドックを行っています。

診療対象となる症状

以下の症状にお心当たりのある方は、お気軽にご相談下さい。


皮膚科

診療対象となる症状

アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、脂漏性皮膚炎、皮脂欠乏性皮膚炎、尋常性乾癬、掌蹠膿庖症、乾皮症、虫刺症、蕁麻疹、尋常性ざ蒼(にきび)、ヘルペス(単純疱疹、帯状疱疹)伝染性膿皮症(とびひ)、白癬症(水虫、爪水虫)、鶏眼(ウオの目)、ベンチ種(タコ)、尋常性疣贅(イボ)、伝染性軟属腫(水イボ)、円形脱毛症白斑症、母斑(ほくろ)、脂漏性角化症などの疾患皮膚疾患

診療内容

アトピー性皮膚炎
保湿剤、ステロイド剤の外用と抗アレルギー剤の内服を主に治療を行っていますが、成人患者に非ステロイドの免疫抑制剤を使った外用剤も使用します。
原因検索として、アレルギー検査(IgE抗体)を必要に応じ行い、日常生活の指導・問題注意点のアドバイスを行います。
接触皮膚炎、中毒疹(薬疹)、掌蹠膿庖症
原因検索としてパッチテストを必要に応じて行います。
尋常性疣贅(イボ)
液体窒素による凍結療法を行います。伝染性軟属腫(水イボ)に対してはピンセットにて摘出します。
円形脱毛症
外用、内服の他、冷凍療法を行うことがあります。
皮膚腫瘍、主に良性の母斑、脂漏性角化症
火曜日午後予約制にて手術を行っています。(原則として日帰り可)

診療申し込みのご案内

診療時間
午前9時〜12時(再診は予約制)
木曜日(隔週)午後3時〜5時は小児対象の診療(予約制)
但し、第2、第4火曜日は、非常勤医(京都府立医大)

泌尿器科

泌尿器科では、尿路(腎臓・尿管・膀胱・尿道)と男性生殖器(精巣・前立腺・陰茎)の疾患を扱います。

高齢化社会を迎え、泌尿器科領域の疾患が増加していますが、男性は膀胱癌・前立腺癌・前立腺肥大症、女性は尿失禁の発生頻度が高くなっています。 これらの疾患に関する癌に対しては、まず化学療法・放射線療法・内視鏡手術を組み合わせた治療を行い、患者さんの生活の質を落とさない治療を第一に考えることとしています。

特に最近急増している前立腺癌に対しては手術療法に加え放射線治療も併用し良好な治療成績を上げています。 前立腺肥大症・尿失禁についても同様に、まず内服治療を行った上で、手術の場合も内視鏡治療などできるだけ身体に侵襲をあたえない治療法を行っています。 また、小児の夜尿症・包茎・停留精巣・先天性尿路奇形も扱っています。

診療対象となる症状

以下の症状にお心当たりのある方は、お気軽にご相談下さい。

また、健康診断で血尿があると言われ気になる方、精密検査が必要といわれた方も一度泌尿器科を受診されてみてはいかがでしょうか。

前立腺腫瘍マーカー(PSA,PA)について

前立腺癌は近年増加傾向にあり、15年後の部位別の癌死亡増加予想では全癌種のうち前立腺癌が第1位となっています。前立腺癌の診断には前立腺癌の腫瘍マーカーである前立腺特異抗原(PSA、PA)検査をまず行います。

PSAは他癌種を含めた各種の腫瘍マーカーのなかでも最も精度が高く、前立腺癌の検診として全国的に標準的に用いられるようになっています。

舞鶴市でも平成9年より市民健診の中にPSA検査を組み入れ、ご希望に応じて行っています。しかし、市民健診受診者のうちPSA検査を受けられた患者さんは1年を通してわずか20〜30人程度に過ぎません。米国ではこのPSA検査の普及により早期前立腺癌の発見率が向上しその結果として前立腺癌による死亡率が減少傾向に転じています。

このため50歳以上の男性の方は一度PSA検査を受けていただくことをお奨めします。


外科

診療内容

呼吸器外科
早期肺ガン・転移性肺ガンの一部、自然気胸その他の良性疾患ではほとんどを胸腔鏡手術で行っています。
乳ガン
腫瘍の大きさが3cm以内では乳房温存手術を行い、術後はリニアック照射を併用することにより、極めて良好な成績を上げています。
消化器外科(胃ガン・大腸ガン)
早期胃ガンは、胃癌治療ガイドラインに沿った縮小手術を行っています。
早期大腸がんに対しては腹腔鏡補助下切除術を積極的に行い、良好な成績を上げています。早期大腸ガンでは一般的には5〜7cmの小切開ですんでおり、入院期間も7〜10日間で十分です。
消化器外科(胆石症)
ほぼ全例が腹腔鏡下胆嚢摘出術で行われており、通常は3〜4日間の入院で十分です。また、可能な場合は、日帰り手術も行っています。

脳神経外科

大きな症状はたいてい皆さんお気付きになりますが、小さな症状は見過ごされがちです。以下の症状にお心当たりのある方は、お気軽にご相談下さい。

脳の病気が見つかっても治らないと言うものではありませんし、「治らない=重病」とは限りません。症状が出ないように予防をする方法があります。 そのためにも少しでも早い発見が大切です。気になる症状があれば、できるだけ早いうちに病院を受診してください。最近は検査技術の進歩で、症状が出る前に病気を発見することが可能となってきました。

検査方法

コンピューター断層撮影(CT)、核磁気共鳴画像(MRI)、脳局所血流シンチ(SPECT)、誘発電位検査等。

上記の検査は、外来でも可能で、体を傷つけることなく、脳や脊髄、神経の多大な情報が得られます。また、脳ドックも行っています。

病気の予防のために

40歳を過ぎると、どなたでも脳梗塞、脳内出血といった脳の病気の心配が出てきます。 若いうちから少しずつ病気の原因が蓄積されていくのです。

中でも高血圧、糖尿病、高脂血症、心臓の異常などを指摘されている方、ご家族が脳の病気で治療を受けられたことのある方は、 脳血管障害(脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血)やその他の脳の病気を合併しやすいので、一度脳の検査を受けておかれる事をお勧めいたします。

病気の予防のために、当院では脳ドックも行っております。受付、もしくは外来にお気軽にお申し出下さい。


整形外科

診療対象となる症状

以下の症状にお心当たりのある方は、お気軽にご相談下さい。

手がしびれる
壮年期を過ぎると、脊椎が変性・変形してきます。軟骨を含めて頚椎のチェックが必要です。また、肘・手首・指の関節で神経や腱の圧迫が生じていることもあります。
足がしびれる
若年者では、腰椎病変の有無を中心に調べます。壮年期を過ぎると、腰椎のみならず、頚椎・胸椎・血管病変の検索が必要です。足の関節周辺での神経の圧迫で生じることもあります。
腰が痛い
月(にくつき)の要(かなめ)と字の如く、からだの中心になる部位ですが、人類は残念ながら2本足歩行に耐えられるほど腰は進化していません。換言すれば、誰でも腰痛になる危険性があるのです。
腰痛が、病的なものなのか、単なる加齢現象なのか、運動不足によるものなのか原因は山ほどあり、中には癌の転移が初めて見つかる事もあります。
肩が痛い
夜中に寝返りの度に眼を覚ます、最近衣服の脱着がしにくい、高い所に手が届かないなどの症状の場合や、 ありふれた五十肩であっても、痛いまま動かさないでいると固まってしまうこともあります。頚椎の病変が隠れていることもあります。
肘が痛い
最近、フライパンが持ちにくい、ラケットがふれない、小指がしびれる、顔が洗いにくいなど。
股関節(脚の付け根)が痛い
乳幼児期に股関節の治療を受けたことのある方は、遺残変形が進行している可能性があります。アルコールを愛飲している方、長期間ステロイドを服用している方などは、大腿骨頭壊死症の疑いがあります。
股関節は人体最深部に位置し、容易に外から触れることができませんので、適切な画像診断を行うことが重要です。
膝が痛い
外傷(ケガ)による骨折・靱帯損傷・半月板損傷を除けば、最も一般的な疾患は変形性膝関節症です。

治療方針について

一人一人の症状・年齢等に即した運動療法や装具療法を行うことが大切です。人工関節手術も治療の大きな柱の一つですが、耐用年数などの問題もあり、安易にお勧めすることは出来ませんが、年齢が高くなりすぎたり、変形が進行しすぎてからでは、これまた良好な結果が得られません。担当医師とじっくり話し合って治療方針を決めましょう。

脊柱、四肢のケガ・病気に対して、当科では同等の効果が得られるのであれば、できるだけ手術をせずに治療(保存的療法)を行っています。


小児外科

担当医師

小児外科とは

大人に内科と外科があるように、小児にも小児科と小児外科があります。生まれたての赤ちゃんから15才までの小児において、手術を要する病気を主に扱っています。

少子化の時代になり、小児の数は減っていますが、我が子を元気に育てたい両親の気持ちはいつの時代も変わりません。

小児は大人のミニチュアではないとよくいわれます。実際に扱う病気は大人の外科と異なります。また、手術したあとのお子さんの成長をずっとお世話することも重要な役割の一つです。

診療対象となる症状

小児鼠径ヘルニア
いわゆる「脱腸」。
短期入院で手術を行うことが多く、そのキズも小さいので、抜糸の必要はない。
臍ヘルニア
いわゆる「でべそ」。
2〜3ヶ月の時に圧迫すると、手術の必要がなくなることがある。
虫垂炎
いわゆる「盲腸」。
小さいお子さんは症状の広がりが早く、診断が難しいことがある。
腸重積
突然の繰り返す腹痛、粘血便を呈する乳幼児に特有の病気。診断が遅れれば、手術が必要になることがある。
遺糞症
慢性の便秘により腸管に宿便がたまる病気。便汁のような少量の便が出たり、下着がいつの間にか汚れたりすることがある。

この他にも様々な疾患があります。嘔吐・便秘・腹痛といったありふれた症状をもつ病気の中に手術が必要な病気が隠れていることもあります。 また、先天的な病気がお母さんのお腹の中にいるときから分かる場合もあります。